戦後70年と天皇陛下のお言葉

「先の戦争で亡くなったすべての人々を追悼し、その遺族の歩んできた苦難の道をしのびたいと思います」。これは天皇陛下念願のパラオ共和国ご訪問に際してお話になったお言葉である。戦後70年に際し、敵も味方も含めて「すべて」の戦争犠牲者を哀悼する天皇は日本の天皇であると同時に世界の天皇になられたのだと感じました。
天皇陛下は日中国交正常化20周年(1992年10月27日)には中国をご訪問、さらに、2005年4月25日にはパラオに勝るとも劣らない激戦地サイパンをご訪問、米国の戦争犠牲者、韓国の犠牲者の慰霊碑に献花し追悼をされています。
20世紀の戦争は数百万人の犠牲者を出し、敗戦国は言うまでもなく戦勝国さえも多大な経済的損失を蒙り、「全く無意味な戦争」の連続でした。
「こうした戦争を二度と起こしてはならない」という世界の天皇のお言葉は正に20世紀の戦争の時代の終わりを告げる歴史的なお言葉であると考えます。

「歴史の終わりに」当たって

では20世紀の無意味な戦争の歴史は何故終わったのでしょうか。
私の過去の「小冊子」で述べたように、民主主義の思想とその啓蒙運動は17世紀から18世紀にかけて英国をはじめ欧州で起きた産業革命による産業の近代的工業化の必要性からでした。人口の80%以上であった農奴を工場労働者にする為には奴隷を人間にする必要があり、「人間は神の下に平等である」ことを被支配階級に啓蒙する必要があったのです。「人間になって何時か支配者(エリート)になって富裕層になりたい」という気持ちは労働生産性に効果的でした。
しかし経営者(支配階級)と労働者(被支配階級)の所得格差と優越感と劣等感から階級闘争が国内外に起き内戦と対外戦争が絶えず国家体制が度々脅かされました。
では何故無意味な内戦、外戦の戦争の時代が終わったのでしょうか。
それはアメリカの支配階級(エリート)が欧州に先駆けてのエリート又は貴族的特権を放棄したからです。このアメリカの世襲的、伝統的支配階級の特権放棄に基づく民主主義は最早産業革命や時の経済に好都合な民主主義ではなく、人種、宗教、文化、伝統を超えて世界に支持されたのです。最早階級闘争や劣等感による国粋主義などを動機とした戦争が起きなくなったのです。
今後この民主主義思想と民主主義国家体制に勝る思想も体制も有り得ないと言うコンセンサスから「歴史が終わった」という結論が出るのです。
さて私が今執筆中の「小冊子」(Vol.67)で、20世紀の「無意味な戦争」が終わった今、新たに21世紀の「有意義な戦争」が始まったこと、そしてその展開を述べることにしています。

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