<時事直言>(世界は)「二宮尊徳に向って草木もなびく」!

これは「増田俊男のインターネット国際政経塾」の本日の議題である。
今や「ものの考え方」を変えなくてはならなくなった。
例えば、国家は国民からの税金で国民に奉仕する関係、すなわち国家と国民の関係はGive and take(歳出‐歳入、権利‐義務)であったのをGive and give(国家)とTake and take(国民)の関係に変わらなくてはならなくなった。
現行の歳出‐歳入、債権‐債務を基盤とした財務勘定は既に潜在的破綻状態だからである。
黒田日銀総裁が財務省財務官であった時、格付け会社が日本の国債の格付けを下げようとした際、「自国通貨建ての国債は債務不履行にはならない」と格付け会社に通達したことがあったが、国債が100%国内で消化されている日本の国債に限り不履行も破綻もない。
アメリカの国債は中国、日本、サウジ等海外で約40%保有されているから現在の様に潜在的破綻状態になると日本の場合と異なり売り叩かれるリスクがある。
ドルが国際基軸通貨であること(第三国間取引額だけドルが買われる)と、ペトロダラー(中東原油の独占取引通貨:産出量だけドルが買われる)のおかげでドルはまだ破綻していない。
戦後70年間廃墟の中からアメリカの軍事力に守られながらドルという国際通貨を与えられ、まるでアメリカに「おんぶにだっこ」で成長を続けてきたアメリカの同盟国と友好国は今や自律経済を達成し、自主防衛力も備わった。
そして今までのアメリカの善意のアドバイスがうさん臭く、内政干渉とまで思われるようになってきた。
IMF(国際通貨基金)では2020年10月からドルに代わる次期国際基軸通貨の検討が始まり、2025年に結論が出る。
ドル基軸によるドル覇権の終わりは戦後の国際金融体制の終わりである。
それは又一国の経済が世界を主導する時代の終わりでもある。
モノの考え方からマネーのシステムまでリセットされる時、何が「二宮尊徳」なのか。

私は小学1年生の時、岡山の山奥の小学校に疎開していたが、ある日進駐軍兵士立ち合いで、教室に入る前に何時も頭を下げていた二宮尊徳の像を壊すことになった。
つるはしが像を打つ度に私自身が叩かれているように感じられた。
破片が私の足元に飛んで来た時、私はとっさに破片を拾って、ジープのそばに立っていた米兵の顔を狙って投げつけた。
気付いた兵隊は身をかわし、破片は兵隊の足元に落ちた。
私は兵隊めがけて突進したが担任の中山先生に抱きかかえられたので暴れたが作業をしていたお百姓さんに私の手足を押さえられ身動き出来なくなった。
中山先生が、「トシちゃん、我慢するのよ」と私の目を見て言った。
先生は泣いていた、お百姓さんも泣いていた。
私は長い間泣いていた。
私の今日までの生涯でただ一つだけ悔しくてならないのは私が投げた破片が米兵の顔に当たらなかったことだ。
広島と長崎に原爆を投下したアメリカが二宮尊徳に従わなくてはならなくなる!
今日午後、とくとお話しするので、ご清聴のほど願います。

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