安倍晋三は男になれるか!?

5月6日ロシアのソチで3時間以上にわたって安倍・プーチン(非公式)首脳会談が開かれた。(非公式にしたのはアメリカの手前)
安倍首相は戦後日本が一貫して堅持してきた対ロ外交政策の指針であり霞が関総務省ビル壁面に掲げてきた「北方領土が返る日、平和な日」と違ったアプローチを模索し始めた。
平和憲法同様戦後アメリカが日本に押し付けてきた「北方領土問題解決なくして平和条約なし」を安倍首相は「可能で現実的な指針」に変更しようとしている。
アメリカが北方領土返還最優先主義を日本に要求してきたのは、戦後東西冷戦での敵国であり、その後も東欧で、中東でアメリカ最大の敵国であるロシア(旧ソ連)にアメリカの東南アジア軍事覇権上の要であるアメリカの最重要同盟国日本を寄せ付けない為であった。
日ロ間で領土問題が決して解決できなかったのは日本が領土問題を最優先にしてきたからである。
日本がポツダム宣言受諾、無条件降伏を連合軍(米・ソ・英等連合国)に伝えた1945年8月14日直後アメリカは日本軍に対する戦闘を停止したが、ソ連は停戦せず北方四島を占領し、さらに北海道に軍を進めようとしたがアメリカに制止された。
国際法上明らかにソ連は北方四島を「侵略」したことになる。
日本やアメリカにしてみればロシアは北方四島を不当、不正占拠しているのだから日本の言う「北方領四島は日本固有の領土」は正しい。
しかしロシアにしてみるとアメリカが戦勝国として沖縄を併合し、返還後の今も米軍基地は治外法権でアメリカの領土同様なのだから北方領土は同じ戦勝国ロシアの領土だと言う認識である。
だからロシアは二言目には「日ロ間に領土問題はない」と主張するのである。
安倍首相の言う「従来と違ったアプローチ」とはアメリカの主張に従わないという意味である。
2014年3月クリミア併合以来の欧米の経済制裁、原油価格下落、ルーブル下落でロシア財政は困窮、今やロシアは藁をも掴みたい状態。
こうした時安倍首相はエネルギー共同開発、インフラ整備等々8項目にわたる対ロ経済協力を提案した。
プーチン大統領は渡りに船で飛びつき、日ロ経済協力の具体化の為腹心の下院議長や大臣を続々と日本に送ってくることになった。
9月ウラジオストックでの首脳会談に続くプーチン大統領訪日で両国は平和条約に向けて急速に歩を進めるだろう。
日ロ平和条約、日ロ経済関係強化はロシアと同盟関係にある中国の対日強硬政策にブレーキがかかると同時にアメリカの対ロ敵視政策にも影響する。
アメリカが強く望み予定されてオーストラリアの12隻の潜水艦の対日発注がフランスになったことで対中日豪同盟強化は消えた。
アメリカが望む日豪主導の対中軍事包囲網(日豪亜同盟)の結束が危うくなってきた。
今や安倍首相はやり方次第では来るべきアジアの覇権のあり方を変えることが出来るかも知れない。
安倍晋三は「言うに易いが行うに難し」の自主外交に踏み出した。

「インターネット・セミナー」お申込みはマスダU.S.リサーチジャパン株式会社FAX:03-3955-6466、またはこちら 。
インターネット・セミナー無料配信( http://movie.masuda-toshio.com/ )をご覧ください。

増田俊男のラジオ放送「逆手で勝つ」~日本復興のために~
(ラヂオもりおか76.9MHz 月~金曜日 8:18AM頃)の聞き方
ラジオ放送の聞き方には2つの方法があります。
①生放送で聞く方法
②ストリーミング放送で聞く方法
<1週間分を土曜日から翌週金曜日までのご都合の良い時に聞くことが出来ます。>
弊社ホームページ( http://www.chokugen.com/ )にある「逆手で勝つ!」のバナーから入ってご希望の聞き方をお選びください。難しい操作は一切ございません。

大好評発売中!
小冊子Vol.78お申込みはマスダU.S.リサーチジャパン株式会社FAX:03-3955-6466、またはこちら 。

*「ここ一番!」お申込みはこちら 。

2016年1月1日より「時事直言」発行元がマスダU.S.リサーチジャパン株式会社となります。
今後とも宜しくお願い致します。

<インフォメーション>
マスダU.S.リサーチジャパン株式会社
FAX:03-3955-6466
メール:info@chokugen.com
銀行口座:みずほ銀行 池袋西口支店 当座 0106544 マスダユーエスリサーチジャパン(カ

「ここ一番!」お申込みはマスダU.S.リサーチジャパン株式会社FAX:03-3955-6466、またはこちら 。
現在、増田俊男の「ここ一番!」をFAX又はe-mailにて配信しております。詳しいご案内、お申込みについてはマスダU.S.リサーチジャパン株式会社Tel:03 3955-6686、HP:www.chokugen.com まで。
【最近の配信履歴】
〇5月6日(金) No.639 今日も買い場
〇5月2日(月) No.638 上海合意を順守した日銀
〇4月28日(木) No.637 すべては予定通り
〇4月25日(月) No.636 ポジション解消!

コメントは受け付けていません。