Straight from shoulder June 2017 Time talks(時がモノを言う)

国際基軸通貨の自由裁量権を握るFRB(連邦準備理事会)は2008年10月から又BOJ(日銀)とECB(欧州中央銀行)は2013年から金融緩和政策を採ったが、いずれもいまだに物価目標2%は達成されていない。黒田日銀総裁は会見の度に原油価格下落を理由にしたが原油が50ドル前後に高止まりして久しいのに物価は一向に上がらず、理由を失った総裁は物価外に話題を変えるのに苦労している。
本年6月14日のFOMC(連邦公開市場委員会)でイエレン議長は未達成物価について2000年以来の最低水準になっている失業率(4.3%)に言及し、いわゆるフィリップス・カーブ(失業率低下‐賃金上昇‐消費増‐物価上昇)に期待感を表明した。フィリップス・カーブはウィリアム・フィリップス(1914‐1975)の理論で戦後右肩上がりの経済成長期1960年代から1970年代半ばまでは通用したが、その後のStagflation(経済停滞)で高失業率、物価高騰で通用しなくなり、今日では「昔懐かしの理論」に過ぎなくなった。イエレン議長が死に体の理論に期待を寄せたことはFRB金融政策が限界に達したことを証明している。
掛け声だけで実効がないアベノミクスや日銀の異次元金融緩和に対して高まる疑問を払拭する為安倍内閣に招待されて何度か来日したノーベル賞受賞者ポール・クルーグマンはマネーサプライ・インフレ論者でMoney talks(カネがモノを言う)の信望者だから今まで主要国中央銀行の緩和政策の理論的支えになってきた。金融緩和政策が物価に限界かつ無力になったのだからクルーグマンのマネーサプライ・インフレ論もご臨終になった。そこで増田俊男の出番である。
2年前パリのスーパーで日本の東北産リンゴがローカルモノの2倍以上で売られていて、入荷するとあっと言う間に売り切れていた。2年後の今日日本のリンゴの値段は地元モノとほぼ変わらなくなった。消費者は日本のリンゴ美味しさを知るとローカルモノは食べられなくなり、多少犠牲を払っても日本モノを買ったが、だんだん味に慣れてきて2年の時が経つと、犠牲を払う回数が減り、ついに犠牲を払わなくなった。当初は週に三回日本のリンゴを食べたが、今は週に一回になった。この2年間で日本のリンゴの値段は下がり続け、今はローカルモノとほぼ同じになったのである。高品質、高価格のモノやサービスに対する消費者の購買動機は時と共に低減する。(すべてのモノとサービスには時間経過と購買動機低減の係数がある)例え独占的高品質でも時間によってデフレ化するのである。日本のリンゴを週に三回買った消費者が週に二回になる前により美味しい日本産リンゴをスーパーの棚に並べない限り、日本産と言えども時間と共に価格は下がる。同じ商品とサービスの品質向上を三か月毎に永遠に続けることは不可能だから、企業努力でデフレ化を止めることは不可能である。又時間は逆戻りしないのだからなおさらだ。デフレに対処する為企業は規模縮小、供給力低下とイノベーションに努めなければならない。価値観も「大きいことはいいことだ」から「小さいことはいいことだ」に変わらねばならない。
しかし例え企業努力で需給関係を改善、イノベーションを続けても「時間には勝てない」。つまりデフレには勝てないのである。我々はデフレと戦うのではなく、私の「時間=デフレ論」に依りデフレを受け入れデフレに従う体制を構築しなくてはならない。NYダウが史上最高値を更新することは今や普遍となりつつある増田俊男の「時間=デフレ論」に反する現象である。

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