<時事直言>歓迎すべき本日の株価調整

本来「インターネット国際政経塾」(増田塾)受講者、「ここ一番!」読者、「増田俊男の目からウロコのインターネットセミナー」視聴者の皆様にアドバイスすることなのですが、年末までの日本を含む世界経済にとって重大な分岐点に差し掛かってきたと考えていますので、出来るだけ多くの皆様にお伝えしなくてはと思い本誌で述べることにしました。

中国恒大集団の9月23日のドル建てと人民元建て社債が何とか無事に返済出来たことを受け一応中国不動産バブル崩壊の不安が払しょくされたとしてNYダウは先週金曜600ドル以上上げ、又ニッケイ225も600円以上上げました。
ところが今日28日(日本時間29日)ニューヨーク市場でダウ平均は一時569ドル下げて34,299ドル、又ニッケイ225先物は390円下げて29,530円台で終わりました。
長期国債(10年物)利回りの急騰を続け、11月のFOMC(金融政策決定会合)を待たず、FRBは緩和縮小に踏み切るのではないかと言う懸念が市場に広がりました。
アメリカではコロナ緊急事態宣言の2020年3月以来債務上限28兆5,000億ドルの適用を停止してきましたが9月1日から再開することになり、現在負債総額は28兆4,600億ドルなので使える差額は400億ドルになり、このままではやがて政府機能に支障が生じます。
イエレン財務長官は議会証言で、議会が債務上限適用を12月3日まで停止するか、あるいは10月18日までに債務上限額を増額しない限り米財政は破綻すると警告を発したのですが、共和党は負債上限延期も増額も反対なので上院で望みはブロックされています。
止まらぬインフレに財政不安が重なったことが今日のNY市場の大下げになったわけです。
一方、日本では自民党の総裁選。
どの候補もさらなる金融緩和と財政出動歓迎一色。
野党は衆院選をにらみ、国民民主党は積極財政に転換、立憲民主党までもがプライマリーバランス(歳入・歳出均衡)凍結、消費税5%減税を表明しています。
まるで日本の辞書から「財政健全」の文字が無くなったようです。
今日のニッケイはNYの下げに権利落ちが重なってNY並みに下げるでしょうが、終わりは冷静になり戻すでしょう。
これからアメリカや中国では「景気の悪い話」が続き、日本では衆院選が終わるまでコロナ終息はもとより「景気の良い話」ばかりが続きます。
さて世界の投資家はアメリカ、中国そして日本のどちらを買いますか?
アメリカのダム(市場)は決壊しそうなほど水が満杯(NYダウは何度も史上最高値を更新)、日本のダムは(史上最高値38,975円にはほど遠い)干からびています。
アメリカのダムから放水された水はどこへ向かうのでしょうか?

「インターネット国際政経塾」(増田塾)受講者、「ここ一番!」読者、そして「増田俊男の目からウロコのインターネットセミナー」の皆様へ本誌を通じてアドバイスいたします。

今日は絶好の買い場!
ただし短期決戦。

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