<時事直言>米中関係表裏別体と日本の存在

10月25日、「増田俊男の実践経済セミナー」を東京で開催しました。
最近の「国際情勢」では真珠湾攻撃、ウクライナ戦争、ハマス・イスラエル戦争の共通点である「窮鼠猫を噛む」を解説しました。
次に戦後から続いているアメリカの軍事・経済覇権の現実と将来、又私が中国の国営シンクタンクに送ったthe United States’ Achilles Heed(アメリカのアキレス腱)の説明、ドル衰退に対する人民元動向、今日の熾烈な米中冷戦の裏で進む新しい世界体制としての「米中二極体制」について詳しく解説しました。
1972年2月のニクソン・キッシンジャー対毛沢東・周恩来の米中首脳会談の目的は米中国交正常化でしたが「キッシンジャー・周恩来密約」が存在していました。(2002年2月リーク)
当時の中国経済も軍事力も吹けば飛ぶような状態で中国が「アメリカに追いつき、追い越す」などはニクソンにとっても毛沢東にとっても全く可能性無き空想でしかありませんでした。キッシンジャーと周恩来の「驚くべき密約」とは、「中国がアジアを覇権下に治める状態になったら、アメリカは喜んでアジア覇権を中国に譲る」という内容です。
驚くべきというのは、キッシンジャーと周恩来が50年後の今日の中国を見据えていたことです。
通貨の真価は為替相場による比較価値ではなく、通貨の購買力による絶対価値、購買力平価です。購買力平価をもとに米中のGDP(国内総生産)を見ると2017年8月に中国はアメリカに追いつき抜いています。同じく正しい通貨価値で米中軍事力を比較すると2022年現在で拮抗しています。中国は軍事力ではアメリカと拮抗、経済力ではアメリカを凌駕している事実から、キッシンジャーと周恩来の密約が言う「中国がアジアを覇権下に治める状態」になっています。
ならば戦後から今日までのドル基軸通貨によるドル覇権は人民元覇権に移行すべではないのでしょうか。
世界の外貨準備に保有されるドルの割合は1990年代の80%から今日は58%まで落ち込んでいます。中国が主導する新興国やグローバルサウスと言われる発展途上国で非ドル運動が広がり、国際取引通貨の多極化が進んでいます。
1971年8月15日のニクソンショック(ドルと金の交換制廃止)以来ドルはペトロダラー(中東のサウジや湾岸産油国の原油取引通貨をドル独占とする)に支えられてきましたが、今年に入るとサウジアラビアの実力者サルマン皇太子は近い将来対中原油輸出代金を(ドルではなく)人民元で受け取ることになると発表しました。
世界最大の天然ガス生産国カタールはすでに中国と人民元で取引しています。
また欧州最大のガソリン供給元のトータルも中国と人民元での取引を開始しました。
ドルを支えてきたペトロダラー危機とドル離れが同時進行しています。
今日世界ではドル一極覇権に対する批判と反発が日増しに拡大しています。
ではドルが衰退する中でアメリカと肩を並べる大国中国の人民元の外貨準備保有率はどうでしょうか、、、なんと5%以下!
人民元は国際取引でほとんど使われていないのです。
世界で使われない通貨は国際基軸通貨にはなり得ません。
中国は人民元の対ドル準ペック制(準固定相場)を採用し、為替相場の激変から人民元の安定化をはかり、外国為替と債券市場を開放せず、通貨の流出を防いでいます。
人民元がドル・円のように為替変動制になり、外国為替、債券市場が開放されたらドルはさらに衰退し、代わって人民元が躍り出るでしょう。
中国国営シンクタンクへ送った「アメリカのアキレス腱」で私が中国にアドバイスしているのは、アメリカの反発を買う非ドル運動をせず、アメリカ(親)の背中で命を守ってもらいながら成長に必要なミルクを飲めるだけ飲んで、親(アメリカ)が老いて子供(中国)を背負えなくなり、逆に子供が親を背負う時が来るまで待ちなさいというものです。
オバマ政権後のトランプ政権はことさら対中敵視政策を採り、制裁関税に加え、次世代情報インフラでアメリカの脅威になっていたファーウェイを市場から追い出しました。
バイデン政権になると半導体関連の対中輸出禁止など、政治的にもデカプリングなどと言って中国を国際孤立に追い込もうとしています。バイデンは大統領に就任するや、「民主主義と専制主義の戦いだ」と言って米中冷戦を宣言しました。
さらに台湾へのテコ入れで中国と台湾の緊張を高めています。
しかしこうしたバイデン政権の対中敵視、分離政策は表向きでしかありません。
オバマ政権時代副大統領であったバイデンが米中戦略的パートナーシップ構築の為に中国を訪問した際、当時副主席であった習近平は2週間付きっ切りでバイデンの面倒を見ました。
アメリカも中国も陣営を固める為に米中関係の緊張化を進めていますが、それはお互いに基幹産業である軍事産業の為であって裏(真実)はアメリカの対中指針である「米中戦略的パートナーシップ」であり「米中二極体制」なのです。
米中冷戦の最中の本年8月、アントニー・ブリンケン国務長官、ジャネット・イエレン財務長官、ジーナ・レモンド商務長官、そしてアメリカの政界の大御所であり周恩来との密約のご本人であるキッシンジャーが訪中し、習近平と会って何かの確約をしたものの、これと言った声明は発表されていません。裏話(真実)はやたらに話さないことになっています。
オバマ政権から始まった米中戦略的パートナーシップは着々と進んでいます。
11月17日サンフランシスコで開かれるASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議でバイデン・習近平首脳会談が予定されています。
アメリカと中国は水と油、混ぜ合わすと油は水に溶けたようにみえますが、やがて分離します。
米中二極体制の水と油の中間に「民主主義であって民主主義でない、社会主義であって社会主義でない日本」が入れば日本は水にも油にも溶けます。
これから世界の新秩序、米中二極体制が構築される時、大国に追従するしか能がなかった日本に重要な役割が回って来るのです。
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