「日銀は誰のものか」

今モナコからL.A.に着いた。丁度日銀の政策決定会合が終わり、先週私が予想した通り従来の国債利回り固定化の為の市場介入に変動幅を持たすことになった。
2013年4月4日以来の大規模量的緩和、2016年からの質的緩和の効果は全くなく、結果は債券市場の機能低下、金融機関の利益圧縮という副作用だけが残った。日銀はいくら何でも現状維持は出来ないので仕方がなく「お茶を濁した」のである。

FRBの資産正常化(2015年末から)とECB出口(2019年から)による資金不足を補うのが日銀の任務。(日本の物価など関係ない)
日銀の掲げる表の政策の裏にはFRB日本出張所としての責任がある。
現在FRBは世界中からアメリカへの資金一極集中の為ドル高政策だが中間選挙直前(10月)からドル安政策に変わり、そこから円高、株安になる。

下記は昨年同時期モナコのレッド・クロス晩餐会直前に送ったコメント

<参照 「時事直言」 2017年7月25日No.1180>
日銀は誰のものか
「日銀は誰のものか」は私が尊敬する中原伸之先生が中央公論新社から2006年5月10日に出版された当時のベストセラーである。中原伸之先生は何事も「一流好み」で経歴(東大、ハーバード、東燃ゼネラル石油株式会社社長、日銀政策委員会審議委員、政府金融再生プログラムチームなど)はもとより安倍総理のご意見番としても知られるなど並大抵の見識ではない。
私は隔月経済セミナーを開催しているが、中原先生は毎回ご参加下さり「増田君、それは違う」などと正して下さる。
中原先生に見習って「一流」を追っているうちにとうとう米大統領のキングメーカーや世界の政治・経済の流れを変える勢力の仲間入りが出来た。
おかげでワシントンDC/ニューヨークとモナコに年間半分以上滞在するようになった。(現在もモナコに向かっている)
さて中原先生の著書に書かれているように日銀は多くの問題点を抱えている。
だから先生は日銀改革を求め続けてこられ、改正日銀法も出来たが、「仏作って魂入れず」に終わっている。

2013年4月4日黒田総裁は鳴り物入りで「異次元金融緩和政策」を発表、物価目標2%は2年後(2015年4月)に達成出来ると自信満々であったが、先送りを繰り返し今回(7月)の会合で又もや2019年まで延ばした。2019年と言えば、安倍総理が「次回は決して延期しない」と言ったにもかかわらず2016年11月消費税増率を2年半延期した年に重なる。「駆け込み需要」でも期待しているのだろうか。
記者会見での黒田総裁の苦悩に満ちた顔が日銀の機能不全を物語っている。
繰り返しになるが、私は黒田総裁が異次元金融緩和を発表した直後、日本のデフレ化現象は日本経済の構造が原因だから「小手先」の金融政策では解決出来ない。基幹産業が輸出依存型の日本経済は基本的に国内の(モノとサービスの)需給関係は供給過剰になる。したがってデフレ解消には内需拡大政策と大企業のリストラ以外にない。金融緩和ではなくリストラ奨励制度(補助金など)を求めなくてはならないと述べた。

日本経済の為に全く機能しない日銀は誰のものだろうか。
その為にはアメリカのFRBと日銀の違いを知る必要がある。
FRBは国際基軸通貨(ドル)を発行し世界を縄張とする大親分。
日銀はFRBの縄張りの日本を担当する子分である。
だから日銀が親分の健康(利上げ、資産縮小=正常化)の為に犠牲になるのは当然なのである。FRBの引き締め政策と資産縮小で市場が冷え込まないように「異常緩和」の炎を燃やし続けなくてはならないのである。
さて、「日銀は誰のものか」、それはFRBのものである!

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