<時事直言>ねずみ講時代の終わり

昨日の「増田塾」(5日目)で、「1971年8月15日は記念すべき日である」、それは日本の敗戦記念日であると同時に、(これが最も大事なのだが)「ねずみ講時代の始まり」の日であると述べた。
国際基軸通貨(ドル)の発行元、つまり世界の通貨発行の権限を持つアメリカの大統領ニクソンがドルと金の交換制を突如廃止した日である。
アメリカが国際基軸通貨発行の権限を持ったまま、通貨(ドル)の世界に対する保証を廃止したのである。
つまり資本主義世界の「神様」である通貨(資本)の信用が奪い去られた日が1971年8月15日である。
この日を記して基軸通貨ドルは無制限に発行され今日に至っている。
私は「増田塾」で、ニクソンショック直後から始まり30年間も続いたポンジ・スキーム(史上最大6兆円以上の被害を出した「ねずみ講証券詐欺」)とFRB(連邦準備理事会)、ECB(欧州中央銀行)や日銀等中央銀行と国家(財政)の金融・財政制度は全く同じシステムであることを説明した。
ねずみ講とは、先に入会した会員の配当を後から入ってくる会員の会費で払う連鎖式自転車操業システムであり、会員の人数と資金に限りがあるから必然的に破綻する。
アメリカ、欧州、そして日本の財政は恒常的赤字で国の借金(国債)は赤字国債(融通手形と同じ)で払い続けられている。
新発国債(赤字国債)を買う国民の数と資金には限界があるからねずみ講と同じく必然的に破綻することになっている。
ではニクソンショック後ポンジ・スキームが30年で破綻したのに何故アメリカ、欧州そして日本の財政は50年間経っても破綻しないのであろうか。
それは国家から切り離した中央銀行に国家の通貨を発行する権限を与えているからである。
アメリカの場合、合衆国と縁もゆかりもないFRB(12の株式会社である地方連銀)に合衆国の通貨を発行する権限を与え、民間銀行(国民)が買えなくなるとFRBが必要なだけ民間銀行に融資して買わせる仕組みになっている。
だから国民が最早これ以上国債を買えなくても中央銀行が民間銀行を通して無制限に国債を買っているのである。
こうして国家の財政破綻は巧みに避けられているが、通貨発行元の中央銀行自体の信用が問題になってきた。
同じく「増田塾」でアメリカが民主主義の基本である原論の自由、集会の自由、信教の自由の弾圧が始まったこととその理由を解説したが、実は私の様に「FRBはねずみ講の親分である」などと真実を語る者の口封じが始まっている。
ねずみ講時代が終わる宿命にあることは重々承知の上で「ソフトランディング」の準備をしているのである。
2025年から金本位制という保証された基軸通貨の時代が来る前に、アメリカのポンジ・スキームや日本の天下一家の会や豊田通商事件のような大パニックを起こさぬよう上手に収めようとしているのである。
民主主義を高らかに謡いながら実は言論の自由弾圧で中国並みの一党独裁になろうとしているバイデン政権もソフトランディングの一プロセスである。
このプロセスの初めから終わりまでを知れば、不透明な時代が明快になる!
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