<時事直言> スクラップ・アンド・ビルドは生命の摂理

戦後アメリカ主導、ドル基軸をベースに自由でリベラルな民主主義思想の下に経済成長を遂げた先進国はすべて潜在的財政破綻状態にある。
財政破綻の原因は日本のようなGDP(国内総生産)比240%という天文学的財政ばら撒きでも中央銀行のヘリコプターマネー政策でもない。
国家から分離した中央銀行が国家の貨幣発行権を持っているからである。
日本の潜在的財政破綻最大の原因はジャスダックに上場されている日銀が日本国の通貨(円)の発行権を持っているからである。
国家に何の権限もなく、国家から独立した中央銀行が直接、間接国家の国債(借金)を引き受けるシステムを中央銀行制度と言う。
中央銀行制度とは中央銀行を国家に対して永遠の債権者に、また国家を中央銀行に対して永遠の債務者にする制度である。
誰が何時から、何の為に、どのようにして世界に中央銀行制度を定着させたかは別の機会に述べるが、いずれにしても中央銀行制度は国家・国民搾取制度であることに変わりはない。
トランプは2016年の大統領選中からFRB(中央銀行)廃止論を主張してきたが身辺に問題は起きず、なんと大統領に選ばれた。
中央銀行制度で搾取し続けてきた者がいるとするなら、彼らはトランプを使って別の国家・国民搾取方法を進めていると考えるべきだろう。
私は「新型コロナウイルスはトランプにとって神風だ」と言った。
いきなりFRBは1.75%の持ち駒から3月3日に0.5%、さらに3月15日の臨時FOMC(連邦公開市場委員会)で残り1.25%の利下げで政策金利をゼロに誘導した。
これでトランプは新型コロナウイルスを針小棒大に騒ぎ立てアメリカ経済をリセッションに追い込めばFRBはなす術を失う。
トランプにとって重要なのは10月にNYダウが4万ドルになればいいので、今は下がれば下がるほど経済は不況に陥り国家・国民搾取の担い手であったFRBと傘下の銀行が破綻に追い込まれる。
2008年10月リーマンショック時、財務長官ヘンリー・ポールソンは「次のリセッションにベイルアウト(税金による金融機関救済)はない」と言った。
これから起きるのが金融制度革命の為に起きる2024年の大暴落のリハーサルであり、金融機関を救わないとどうなるか、見ておく必要があるのだ。
戦後の国家・国民搾取の手段を自らやり玉に挙げて、国家・国民に新たな搾取手段の為の革命を起こさせる準備が完了しつつある。
こんなことを言っても何にもならないが、まあ仕方がないことだ。
「小冊子」などで時代の流れだけはしっかりつかんでもらいたい。

                                        

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