PDFファイル「20251218_1779」
これは私の小冊子Vol.154主題「2026年大予測」の第三章の副題です。
内容を（無料で）述べたいと思います。
高市首相は、「台湾有事は日本の有事」、「日本の存立危機」、「集団的自衛権」、「自衛隊出動の可能性」など今までタブーとされてきた言葉をすべて口にしました。
結果中国は「内政干渉だ」と言って激怒し、国連を初め正に世界中に日本の軍国主義復活だ、などと連日対日攻勢を強めています。
中国は大陸を実効支配しているので、日本もアメリカも「中国は一つ」であることは認めていますが「台湾は中国の一部」について理解し、尊重はするが、実際中国は台湾を領有も実効支配もしていないので認めていません。
高市首相にとって最も重要な使命は、安倍元首相の遺志を継いで日本に自主防衛体制を確立することです。
それは岸田内閣が2022年12月16日に閣議決定した「安保三文書改訂」の実施に外なりません。
自衛隊の防衛指針を専守防衛の範囲内で「攻撃は最大の防御なり」に基づき自衛隊に敵基地先制攻撃を持たせ、防衛戦略の基本を今までの米軍と自衛隊の防衛役割分担が矛と盾の関係、すなわち米軍が指揮権を持ち、自衛隊は後方支援であったのを米軍と自衛隊が指揮権と作戦を共有することにし、米軍、自衛隊の統合作戦本部を設けると同時に敵基地先制攻撃能力を持つ為に必要な整備と予算を決定しました。
従来の専守防衛型兵器装備に加えて攻撃型兵器装備を整備することになったので防衛費を従来のGDP比1%から2%プラスに増額し、さらに攻撃型兵器と必要装備の為に特別予算43兆円プラスを計上しました。
自衛隊の仮想敵国は中国ですから自衛隊の敵基地先制攻撃能力とは中国の基地が対象です。
日本が中国を仮想敵国として防衛指針、防衛基本戦略、防衛整備とそれに必要な整備と予算を決定した以上、最早日本と中国が友好関係を保つことは難しくなります。
だから高市首相は、先手を打って今までタブーとされてきた「台湾有事は日本の有事」と発言し、あえて日中関係を悪化させたのです。
中国は台湾を領有しておらず、台湾を実効支配していないのですから、台湾は中国の一部ではありません。
台湾は、一定の固有の領土があり、その領域の国民が国会議員を選び、三権分立の民主主義制度のもとに国家を運営している独立国です。
国連が独立国として承認していなくても、又台湾が多くの国と国交がなくても、独立国の条件を満たしている台湾は独立国です。
従って中国、すなわち中華人民共和国が台湾、すなわち中華民国を統一するには独立国台湾と交渉するか、武力による台湾占領しかありません。
台湾海峡で中華人民共和国と中華民国が武力衝突すれば、これは国際戦争であり隣国日本も危機に晒されることになるのは当然です。
高市発言は、全く中国の内政干渉に当たらないのです。
中国が高市発言の取り消しを執拗に求めるのは、もし取り消せば日本は「台湾は中国の一部」を認めることになるからです。
中国が高市発言を取り消せ、内政干渉だと国連を初め欧州や諸外国に異常なほど同調を求めているのは、一種の「目くらまし」です。
「中国は台湾を領有も実効支配もしていないではないか」と問い詰められるのを恐れ必死になって、誰もが認める「中国は一つ」を強調し、そうすることで「台湾は中国の一部」であるかのように世界を誘導しようとしているのです。
習近平のアキレス腱である「台湾は中国の一部ではない」を必死になって隠そうとしている哀れな仕草です。
日本がすべきことは、国連で「中華人民共和国は中華民国を領有も実効支配もしていないのに台湾有事発言が何故中国の内政問題なのか」と問い正せばいいのです。
くどいようですが、日本もアメリカも「中国は一つ」は認めていますが、「台湾は中国の一部」については「理解し、尊重」しますが決して「認めていません」。
中国を除く世界のいかなる国も「中国が台湾を領有も実効支配もしていない事実」を認めざるを得ません。
Seeing is believing. （百聞は一見にしかず）です。
2027年から米軍は沖縄を始め日本全土から撤退し、2036年の普天間基地返還が最後になります。
自衛隊が中国の基地に対する先制攻撃能力を持っても人民解放軍にとって自衛隊など敵ではありません。
在日米軍撤退で日本の対中抑止力が消滅したら日本はどうしたらいいのでしょうか。
軍事力と経済力に勝る仮想敵国中国から日本を守る為には核武装するか中国の属国になるしかありません。
日本は三文書改訂で仮想敵国中国に対して自主防衛の道を選んだのですから、今更対中属国の道は選べません。
米軍の抑止力があるうちに日本は核装備をし、自ら核抑止力を持たなくては手遅れになります。
日本の世論はほぼ100%核武装反対です。
三文書改訂の閣議決定に当たって連立の親中公明党は自衛隊に敵基地先制攻撃能力を持たすことは憲法第9条に違反するのではないかと慎重でした。
ところが閣議決定前の一週間何故か北朝鮮から連日日本海に向けてミサイルが発射された為、公明党は防御だけでは安全は守れないと言う安倍元首相の考えを引き継いだ岸田首相に従ったのです。
閣議決定前の同年5月にバイデン大統領が訪日した際、岸田首相に三文書改訂は重要であるから応援するから頑張れと言っていました。
だから不思議なことが起きたのでしょうか。
では一夜にして国民を核武装賛成にするにはどうすればいいのでしょうか。
北朝鮮のICBMの軌道が外れて秋田に着弾し何百人も爆死したらどうでしょうか。
日本の平和ボケが終わる時が来たことを知るべきです。
国粋主義、軍国主義の日本が戦後あっという間に民主主義の優等生になったように、日本に核抑止力が必要になれば、そうなるものです。
日本は今見えないところで歴史的大転換期を迎えているのです。
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